※このページはおとなの人と読みましょう
ゲームで完ぺき選手になれたかな?どうすれば活やくできる選手になれるのか、そこにはトレーニングだけではなく、どうも食事や生活習慣といったものも関係するようです。そこで、プロ・スポーツ選手の栄養アドバイザーを務める橋本玲子さんにアドバイスをいただきました。
橋本玲子先生
公認スポーツ栄養士。
トリノ五輪では、フリースタイルスキー上村愛子選手の栄養管理をサポート。パナソニック・ワイルドナイツや横浜F・マリノスの栄養アドバイザーを務めています。
スポーツをするみなさんにとって、海外のチームでプレーすることや、オリンピック、ワールドカップといった国際大会で活やくすることは、決して「夢」ではありません。世界で活やくするトップアスリートたちは、毎日のトレーニングと同じぐらい食べることに気を使っています。ここでは、みなさんがより強いからだと心をつくるために守ってほしい7つのルールについて、いっしょに考えてみたいと思います。まずは、次の7つのルールの質問に対して「できている」か「できていない」かを考えてみましょう。
どうでしたか?「できている」の数がたくさんあった人は、強いからだと心をつくるための食生活が守れている人です。
トップレベルで活やくする選手の多くは、特別なものを食べているわけではなく、この7つのルールを毎日くり返しているから、カゼもひかず、つかれもためず、ケガをせずに長くプレーができているんですよ。まずは、「できていない」の数を一つでも減らせるよう、おうちの人と相談して改善方法を見つけるようにしましょう。
補食とは、朝・昼・夕の3食でおぎなえないエネルギーと栄養素を補給するための食事(おやつや間食)のこと。スポーツをする子どもは、からだを動かさない子どもに比べてより多くのエネルギーやたんぱく質などの栄養素を補給しなければなりません。そのために必要なのが補食です。いつものおやつの種類を見直して、体づくりやエネルギー源になるものをかしこく選ぶようにしましょう。
例えば、練習の1〜2時間前におにぎりとオレンジジュースを食べれば、集中力を高めるのに役立ちます。また、練習が終わった後にあんぱんと牛乳などを食べれば、つかれを早くとるのに効果的です。練習前後の補食選びのポイントは、なるべく脂質の少ないものを選ぶことです。下の表は、練習前後におすすめの補食とひかえた方がよい補食をまとめたものです。ふだんの練習の時に試して、自分に合った補食と量を見つけてみてください。
スポーツをする成長期のお子さんにとって大切なことは、規則正しい食習慣を身につけ、食べることが楽しいと思える体験をできるだけ多く積むことです。食べることに興味があれば、「大きくなるためにご飯を食べよう」「強くなるためにお菓子はひかえよう」と、食事の内容にも自然と目を向けるようになるものです。
トップアスリートが実践している食事法やサプリメントなどに頼る必要はなく、1日3回、主食と主菜、副菜、汁物がそろった食事を用意してあげること。また、1日の中で、くだものと牛乳・乳製品を毎日とるよう心がけ、練習の前後に補食をプラスすれば、成長期のお子さんに必要な栄養は十分とれるはずです。出来合いのお惣菜、冷凍食品、コンビニやファストフードなども上手に取り入れながら、成長期のお子さんをサポートしてあげてください。